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地域活動に大学の支援—河芸町保健センターでの三重県立看護大学教員の活動風景
八木 保
pp.605-608
発行日 1998年8月10日
Published Date 1998/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902902
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人口約17000人の三重県河芸町には,古くからの農村地帯と団地を中心とした新興住宅街が開けている。隣の津市や名古屋への通勤者の多い新興住宅街では核家族が多く,乳幼児をもつ母親は日中はとかく家の中で孤立しがちである。また,農村地帯では遊び相手となる同じ年の子どもが近隣にいないケースも多い。そこで,河芸町保健センターは出産前からの「両親学級」,1歳未満の母親を対象とした「ひよこ教室」,2歳児・3歳児とその母親に「わんぱくっ子教室」,広く乳幼児期の保護者に「子育て教室」を開くなど,母子保健活動に力を入れている。
これらのプログラムには,同保健センター保健婦の山田法子さんや青百合恵さんだけでなく,車で約15分ほどの三重県立看護大学講師の小林文子さんも積極的にかかわっている。というのも,三重県立看護大学は地域住民に開放された大学づくりを目指し,教員が積極的に地域活動を実践しているからだ。附属研究機関「地域交流研究センター」を1997年4月の開学と同時に設置し,研究開発事業と県民局担当事業を主に行っている。県民局担当事業は,行政上7県民局に分かれている三重県の各県民局を3〜5人の教員が担当し,それぞれが地域で活動を展開するもので,小林さんの河芸町での活動もその一環である。
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