連載 病と看護の視座—リンダ・リチャーズの人と思想・1【新連載】
リンダ・リチャーズの時代
小野 尚香
1
1大阪大学医学部保健学科
pp.66-69
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902847
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
19世紀の歴史をひもとくと,看護専門職の誕生と歩みが見いだされる。1860年,英国ロンドンのセント・トーマス病院St.Thomas' Hospital,ナイチンゲールFlorence Nightingaleはそのなかに看護学校Nightingale Training Schoolを開いた。職業的自由・経済的独立・精神的自立を基本的理念とした新しい看護の体制はこの学校ではぐくまれ,英国内の各地そして世界各国への広がりと応用をみせた。
ナイチンゲール看護学校開校から13年後の1873年,米国の3つの学校がナイチンゲール方式を掲げて看護教育を開始した。ベルビュー病院看護学校Bellevue Hospital Training School,コネチカット看護学校Connecticut Training School,New Haven Hospital,マサチューセッツ総合病院看護学校Massachusetts General Hospital Training Schoolである。
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.