NURSING EYE
看護歴史との出会い—リンダ・リチャーズのことなど
徳川 早知子
1
1公立南丹病院
pp.539-543
発行日 1982年9月25日
Published Date 1982/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907714
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
3人の子供たちが,母親の職業に興味を持つようになってきた.先日も子供たちを連れて烏丸通りの京都御所の近くを歩いていたとき,‘昔,100年くらい前にはここに病院があって,ワシントンの博物館から抜け出してきた看護婦さんがお仕事をしていたのよ.お母さんと同じ,看護の……’と話したい気持ちになった.
‘ワシントンの博物館から抜け出してきた看護婦’とは,リンダ・リチャーズのことである.彼女は,有志共立東京病院看護婦講習所のM. E. リードとともに,日本における看護婦養成のパイオニアであった.そして,それと同時に看護婦である私個人にとっても,彼女は疲れた時に飲む水のように癒(いや)しを与えてくれる存在でもある.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.