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連載 海外文献紹介—東京大学医学部地域看護学教室からの発信・9
ホームヘルスケアにおける患者の人口統計的特性と看護問題との関係
Doris F. Glick, R. N., Ph. D. The Relationship Between Demographic Characteristics and Nursing problems in HomeHealth Care, Public Health Nursing, 11(4), 259 267, 1994.
金川 克子
1
1東京大学医学部地域看護学教室
pp.745-749
発行日 1996年9月10日
Published Date 1996/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902832
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はじめに
ホームヘルスケアを提供する機関やホームヘルスサービスを受けている患者の数が,ここ10年間で指数的に増加している。経済的なインフレや技術の進歩,また人口統計学的にも変化がみられ,ホームヘルスケアは,もはや看護実践の範囲を越えて10億ドル産業へと発展してきている。
ホームヘルスケアはヘルスケアシステムの中でもっとも早い成長株であり,高価なケアに連なるような複雑な重症の病気は,サービスの配分を考える際には深い意味を含むものである。もともと,ホームヘルスケアは個人や家族に対して,長期間の健康維持と慢性疾患の管理を提供する専門的な看護の活動であった。すなわち,支払い能力の有無にかかわらず,病気の予防とすべての家族メンバーのヘルスニーズに合わせることが重点であった。最近は費用が高くなり,ヘルスケアサービスは個人の疾患のケアにならざるを得ないような狭い実践に進んでいる(1990.kent & Hanley)。
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