特集 いま,医療に何が起こっているのか—保健と医療の新たな関係
増大する国民負担率と社会保障の行く末—急ブレーキのかかった介護保険
滝上 宗次郎
1,2
1有料老人ホーム・グリーン東京
2行政改革委員会(医療福祉担当)
pp.678-683
発行日 1996年9月10日
Published Date 1996/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902822
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見直しとなった社会保障
今春以降,財政危機が一段と深刻化して,高齢化によって増大する将来の社会保障給付費を支えることが難しくなるのではないか,という意見が大勢を占めてきました。
例えば,6月21日に発表された,医療保険審議会の中間報告書では,冒頭部分に「国民経済と国民医療」と題して,日本経済の変調を記し,今後の社会保障制度の抜本改革を示唆しています。このように経済に重点をおいた報告書は,従来の厚生省からは出されなかった異例のものと言えましょう。
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