活動報告
軽度痴呆性老人対象の地域ケアの実践とネットワークづくり—リハビリ教室(おいでねんせ)を通じて
花山 邦子
1
,
玉木 篤子
2
,
玉木 晴美
3
,
安井 裕子
3
,
境井 早苗
4
,
友安 賀代子
4
,
笠井 みつ子
5
,
武藤 寛
6
,
加藤 静恵
7
,
別所 遊子
8
1福井県福祉環境部健康増進課
2福井県締部人事課
3福井県奥越健康福祉センター
4勝山市保健衛生課
5勝山市社会福祉協議会
6たけとう病院
7福井県看護協会
8福井医科大学医学部看護学科地域看護学
pp.798-803
発行日 2001年10月10日
Published Date 2001/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902500
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
介護保険制度がスタートしたが,在宅で暮らす軽度から中等度の痴呆性老人は要介護度からみて優先順位が低く,制度のなかでは適切なサービスが期待できない。このため,家に閉じこもりがちな痴呆性老人に対する痴呆の悪化予防や,介護する家族への支援体制の整備が,地域における高齢者対策のなかで大きな課題となると考えられる。
われわれは,平成9年から,閉じこもりがちな軽度および中等度の痴呆性老人を対象に,身近な地区の公民館において,活動的なプログラムによる脳リハビリ教室を開催し,地域社会への参加や対人接触の機会を増やすこと,また,家族の介護を補完すること,さらに,専門職と地域住民,ボランティアの協働による支援体制づくり(地域ケアのネットワークづくり)を目指してモデル事業に取り組んだ。本稿では,2年間にわたる教室の概要と成果について報告する。
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.