特集 ―当事者に学ぶ―不妊治療を受ける人々の声
「おいで,語ろう」大分県不妊専門相談センターの実践
中島 洋子
1
1大分県不妊専門相談センター
pp.877,910-915
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100295
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
大分県不妊専門相談センターの概要と役割
九州は豊の国大分県では,平成13年6月に少子化・子育て支援の一環として,不妊専門相談センターを開設しました。当センターは,大分県立病院婦人科外来内に相談室を置き,専門医1名,専任助産師(不妊カウンセラー)1名の計2名のスタッフで対応しています。活動内容は表1のとおりで,これらの相談やグループ活動の利用料は無料です。
開設当初から平成17年7月現在までの相談人数は2,120人で,その9割が女性であり平均年齢は31.6歳です。そして,相談者の8割が既婚者であり,6割が不妊治療経験者です。相談内容のなかで最も多いのは心身の相談(図1)です。その詳細な内訳は図2のとおりですが,実際の相談内容は,具体的に分類しにくいほど複雑・多岐にわたり,不妊の悩みの奥深さを痛感しています。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.