特集 思春期保健のこれからのカタチ
【活動事例2】地域で守る子どもの健康—健康教育に夢をのせて
中板 育美
1
1東京都南多摩保健所
pp.686-691
発行日 2001年9月10日
Published Date 2001/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902482
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たばこ,アルコール,薬物,性感染症,さらにいじめ,暴力,引きこもりなどの問題は,子どもが心の危機をさまざまな形で現しているととらえられている。これらの行動は,子どもたちの心の発達に大きな影響を及ぼしており,保健所においても,相談は増加傾向で対応を迫られているところである。なかでも,たばこ,アルコール,薬物,性感染症の問題は,低年齢化の指摘もあり,学校教育のなかでの取り組みが始まっている。
南多摩保健所では,これらの青少年の健康に被害を及ぼす可能性のある問題に対し,学校との協働で予防の視点で主体的に取り組む必要性を認識し,従来の健康教育の質的変換も含め,「青少年健康被害予防活動」を展開し始めている。本稿では,青少年健康被害予防活動事業の背景や概要と事業の実際を振り返りながら,保健所における青少年を取り巻く健康問題に対する取り組みと今後の課題について考える。
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