特集 個別健康教育を考える
【課題を整理する2】ヘルスプロモーションの理念と個別健康教育
藤内 修二
1
1大分県佐伯保健所
pp.170-176
発行日 2001年3月10日
Published Date 2001/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902400
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健康日本21と保健事業第4次計画
21世紀のわが国の健康づくりの基本計画として,健康日本21が発表された。その総論には,ヘルスプロモーションの理念が明確に盛り込まれた。1986年のオタワ憲章から14年が経過して,やっとわが国にもヘルスプロモーションが新たな公衆衛生戦略として認知されたのである。
さらに,その実践計画として保健事業第4次計画が発表されたことにより1),老人保健事業というルーチンワークを通してヘルスプロモーションの実践が可能になった。これまで,わが国においてもヘルスプロモーションを実践する試みが各地で展開されてきたが,いずれもルーチンワークというより,新たなプロジェクトとしての取り組みであった2)。自治体保健婦の多くは,ヘルスプロモーションの実践を望みながら,ルーチンワークに追われて,「ゆとりができたら取り組みたい」と考えていたのではないだろうか。今回の保健事業第4次計画は,ルーチンワークでヘルスプロモーションを実践する絶好のチャンスを与えてくれたといえよう。
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