連載 地域保健の企画者養成講座・4
企画の予算を協議する①
惠上 博文
1
1山口県柳井環境保健所
pp.860-865
発行日 2000年10月10日
Published Date 2000/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902277
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予算協議は「楽しい」ゲーム
これまでの連載では,企画や企画者に関する概念,組織,使命,任務,機能など総論を論じてきました。やや抽象的すぎたかもしれませんが,折りに触れて読み返してみてください。そのつど新たな発見ができると思います。
さて,これからは,筆者の事例も交えながら,企画書づくりのテクニックを検討していきます。今回の主題である予算の協議は,企画書づくりの中で,最も重要なプロセスを成しています。それだけに予算の協議がうまくいけば,企画は半ば終わったも同然ですが,大半の皆さんが苦手にしています。予算協議の経験者に聞くと,財政課について「重箱の隅をつついてばかり」や「何でも資料,資料とうんざり」という不満のほか,所属の上司に対しても「もともと予算なんかいらないのに」という愚痴などが少なからず上がってきます。あたかも「予算の苦労は金で売ってでも人に廻せ」という教訓が承継されているみたいです。こうした雰囲気では,未経験者にも苦手意識が芽生えるのは当然でしょう。
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