研究
寒冷広域地域における1人暮らし高齢者の外出行動
工藤 禎子
1
,
三国 久美
1
,
深山 智代
1
,
桑原 ゆみ
1
,
丸山 良子
2
,
辻 カヨ子
3
,
高村 範子
4
,
武井 英子
5
1北海道医療大学看護福祉学部
2宮城大学看護学部
3浜益村役場
4新篠津村役場
5当別町役場
pp.506-513
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901996
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要約
寒冷広域地域において1人暮らし高齢者が健康を保ち地域生活を継続するためには安全で容易な外出が重要と考え,(1)外出の実態,(2)外出の質に関連する要因,(3)外出に関するニーズを明らかにすることを目的とした。外出の質は「外出の機会・手段の自由と安全性が確保され,満足感が高いこと」と規定した。札幌近郊の1人暮らし高齢者45人に,訪問面接調査を行い,質的分析を行った。その結果,(1)日常の外出は徒歩圏であった。(2)外出の質の関連要因として,経済状態,心身の活動性,行動特性,過去からの外出志向,ソーシャルサポート,サービス整備状況,交通環境,自然環境,文化環境が抽出された。(3)ニーズとして,道路環境の整備,積雪期の外出の保障,建築物の整備,公共交通機関の使い易さ,身体的機能と環境の不適合を補う個別対応,経済的な援助,緊急時の援助,公共交通機関以外の援助,楽しみ・娯楽への出かけ易さの保障が明らかになった。
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