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まちづくりに目を向ける保健婦活動—大阪市生野区の高齢者地域支援システム
木村 松夫
pp.691-694
発行日 1998年9月10日
Published Date 1998/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901832
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大阪市生野区で,高齢者地域支援システムが具体的なプログラムとして動き出したのは1992年だった。区役所の区民室(当時)に経験豊富な保健婦を配属して,在宅で暮らす障害をもったお年寄りを町の人々が支え合うネットワークづくりが目指された。93年には,区社会福祉協議会が呼びかけて,介護が必要なお年寄りを区民センターに一堂に集めた「ふれあいのつどい」が始まった。
これは,家の中に閉じこもりがちな障害をもったお年寄りが町に出て,人々と談笑したり遊びながらのリハビリに参加するまたとない機会になってきた。同時に,参加するお年寄り(ここでは「ゲスト」と呼ばれている)の送迎や介助などのボランティアが町をあげて組織されることにより,地域の活性化にもつながってきた。つどいは回を重ねるごとに規模を大きくして,23回目の98年6月30日には,ついにゲストが244人(うち車いす参加者120人),介助ボランティア250人,総勢500人を超える超大型の老人ケアイベントとなった。
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