新しい保健活動の視点
文京区の地域保健活動
宮川 多津子
1,2
Tatsuko MIYAGAWA
1,2
1文京区保健衛生部
2文京区本郷保健所
pp.659-662
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900886
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◇はじめに
厚生省は本年1月より「地域保健の総合的な見直し」を行うために急ピッチで作業をすすめ,全国の保健衛生関係者に論議を巻き起こしている.見直しの理由として,「人口の老齢化」,「ニーズの多様化」,「生活環境問題への住民意識の高まり」を挙げている.また,見直しの基本的考え方として,(1)市町村の役割の重視
(2)保健所の機能強化
(3)保健,医療,福祉の連携
(4)マンパワーの確保
(5)計画的で円滑な地域保健の体系化
を示している.これに対して,全国知事会,全国市町村会,全国衛生部長会,全国保健所長会,東京都知事等から要望が出されているところである.東京都特別区は,それぞれの区が独自に保健所を設置しており,保健衛生事業に係わる市町村業務を併せて実施している.このほど特別区衛生部長会は,厚生省に対して,特別区の保健所を政令市の保健所と同様に法的に位置付けるとともに,特別区の特性を活かした施策の展開ができるよう,保健所の設置数を各区の自主的判断に任せるよう要望したところである.
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