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連載 海外文献紹介—東京大学医学部地域看護学教室からの発信・15
地域の女性における年齢,運動,心理学的変数の関係
Sara Wilcox and Martha Storandt : Relations Among Age, Exercise, and Psychological Variables in a Community Sample of Women, Health Psychology, 15(2), 110-113, 1996.
金 曽任
1
1東京大学大学院医学系研究科健康科学看護学専攻博士課程(地域看護学)
pp.227-231
発行日 1997年3月10日
Published Date 1997/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901539
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はじめに
定期的な有酸素運動は,高齢に伴う疾病に快感をもたらす(Dubbert,1992)。しかし,Bausell(1986)の報告によると,そういう利点があるにもかかわらず,定期的に運動している人々の比率は年齢に反比例する。特に高齢女性の場合には,男性より寿命が長く,慢性疾患や機能障害を起こしやすいので,定期的に運動をすることによって得る意義は大きい(O'Brien & Vertinsky,1991)。定期的な運動は,健康レベルを低下させないということは明らかにされているが,健康な高齢女性の運動に対する考え・認識についての研究は十分なされていない。したがって,この研究の目的は,運動行為の関連因子である3つの心理学的変数すなわち,「自己効力感」「運動に対する態度」「自己動機づけ」を,「女性運動グループ」と「女性非運動グループ」との差異を年齢別に検証することである。
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