調査報告
保健所機能強化の観点に基づく保健所の母子保健事業展開について—市町村支援のあり方を中心に
片岡 ゆみ
1,2
1筑波大学大学院修士課程教育研究科障害児教育専攻
2前茨城県土浦保健所
pp.894-900
発行日 1996年11月10日
Published Date 1996/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901444
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●要約
保健所機能の強化については,その具体的方策が求められている。保健所事業として展開する場合には,住民に直結する方法と市町村支援という方法が考えられる。市町村に対し,保健所がどのような形でその機能を発揮するのかはとらえきれていない。そこで,従来保健所で行われている事業をもとに,保健所機能としての専門的技術を活用し,母子保健分野での市町村支援の展開を試みた。その結果,市町村の療育体制の違いによる保健所の支援機能のあり方,保健所および市町村保健婦の力量形成の必要性および保健所と市町村の保健婦の役割分担が明確になった。保健所の今後の課題として,関係機関との連携の強化および市町村ごとの療育体制づくりに向けての支援・援助の具体的展開方策が示唆された。
本稿のKey wordは,市町村支援,専門的技術,療育相談,スーパーバイズ,保健所機能強化である。
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