特集 保健婦活動研究論文集
[座談会]保健婦にとっての研究活動
阿彦 忠之
1
,
米山 奈奈子
2
,
西山 直美
3
,
茅山 加奈江
4
1山形県酒田保健所
2東海大学健康科学部看護学科
3東京都母子保健サービスセンター
4石川県津幡保健所
pp.174-182
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901327
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
調査・研究活動を促進する4つの視点
阿彦 新しい保健所の重要な機能として,地域保健に関する調査研究が法的に明確にされました。これまでも保健所や保健所保健婦が公衆衛生関係の学会などで研究発表をした例は決して少なくありません。しかし,それが『保健婦雑誌』などの専門誌に投稿され,掲載される研究論文は少ないため,保健所の保健婦が研究をしているという一般認識はほとんどないのではないかと思います。また,これまでは,問題の分析的な調査・研究が多くて,その調査結果を今後の活動や政策に反映させることを意図した問題解決型,あるいは提言に結びつくような研究はそれほど多くなかったように思います。そこで,今日は,4つの視点から地域保健に関わる保健婦の研究活動を促進するための方策を考えてみたいと思います。
第1は,保健婦が地域保健に関わる調査・研究の企画や実際の研究に主体的に参加することの意義を明らかにすること。第2は,地域保健の問題解決や,政策決定に役立つ調査・研究を企画・実践するための研修の内容や方法を提案すること。
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.