特集 保健活動とブレイクスルー—問題の原因探しからどうありたいかへ
保健活動の行き詰まりからの打破—ブレイクスルー思考による保健活動
岩永 俊博
1
1国立公衆衛生院
pp.370-375
発行日 1995年5月10日
Published Date 1995/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901143
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
私は,昭和54年から平成2年3月まで,熊本県の4つの保健所で仕事をしてきた。その間を思い起こせば,3つの時期に分けることができるように思われる。
まず初期は,日常的な事業展開の中での“もがき”の時期とでも言えるだろう。教室や健診などの普段の事業はなんとか進む。しかし,そのことが保健活動としてどういう意味を持つのか,職種としての専門性はなんなのかがよくわからなかった。昭和54年,保健所の技師として,仲間の技師と,酒を酌み交わしながら保健所って何をするところだろうか,自分たちは,それぞれの職種で,どんなことをしていけばいいのかを語り合っていた。
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.