連載 保健婦日記—雪と螢の里の仲間たち・5
保健活動はムカデ競走で[その2]—仕事のたて割り・よこ割り
土田 峰子
1
1越路町役場
pp.244-245
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901117
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3月の声を聞くと陽射しは少しずつ暖かくなって雪は溶け,木々の芽もふくらんで春を待つばかりとなります。雪の下で,静かにエネルギーを貯えていた動植物たちは,春になると一斉に活動し始めます。シャベルで花壇の雪を除くと,花びらを寄せ合って春を待つパンジーに出会います。そして陽の当たる暖かい日には,花びらは大きく空に向かって開きます。雪国に暮らしていると,身近にある自然の中に季節の移り変わりを感じとることができます。長い冬が終わり春の訪れを聞く時,仕事の方も新年度計画に向かって忙しくなってきます。
過密な仕事をこなしていくには,体力,精神力を高めておくことが必要です。私の職場に“サンセットクラブ”が昨年誕生しました。日頃運動不足の人が終業のベルを合図に集合し,30分間おしゃべりしながら早足で歩く会です。結成当初は「歩こう会」が「アルコール会」になるのではないかと周囲から危ぶまれていましたが,心配に及ぼず,今も健全な会として成長しています。会のメンバーは年齢・所属に関係なく足の衰えを少しでも予防したい人が集まっています。年に1〜2回は足を頼りに山や野原へ遠出をしたい人たちです。
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