特集 地域の中の個別援助
地域の中の個別援助の意義と課題—個別援助が地域の変化にどう結びつくか
小野 光子
1,2
1神奈川衛生部健康普及課
2神奈川福祉部高齢者保健福祉課
pp.847-853
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901019
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はじめに
従来,保健婦は,家庭訪問に代表される個別援助を行ってきた。集団健診や衛生教育のように,集団を対象とする業務と対称的な個別援助の機能が,なぜ再評価され見直されてきたのだろうか。その背景として考えられることは,保健所法の改正,老人保健福祉計画の樹立という時代の流れの変革がある。その中には,保健・医療・福祉の連携の強化が唱えられている。また,地域では,可能なかぎり在宅でと,長期療養している人,心身障害者,難病の方たちが増えてきている。
保健婦の個別援助が,在宅医療・福祉の支援とともに地域で求められてきたのだと,自信をもって言うことができる。しかし,保健婦の個別援助は,質・量ともに地域の期待に応えているのだろうか。それに応える難しさを改めて考えさせられる。
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