特別記事
アメリカ合衆国HIV・AIDS看護研修レポート[2]—I Loveマジソンクリニック
石原 美和
1
1東京大学医科学研究所感染免疫内科
pp.726-730
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900995
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私は現在,東大医科学研究所で約100名の患者さんの相談にのったり,生活指導をしています。本稿では,1993年に4か月間HIV・AIDS看護研修のために米国西海岸に滞在していた時の報告をしています。前号ではシアトルにおけるHIV・AIDSの予防と検査部門についてレポートしましたが,今回は,私としては最も気合いが入ったHIV・AIDS外来診療について紹介したいと思います。
米国CDC(Center for Disease Control)が報告するAIDS患者数は,36万2000人(1993年末)でした。そのうち亡くなった方は22万1000人です。医療費のGNP比がわが国の3倍の米国では,AIDS問題の以前から深刻な老人医療の対策に頭を痛めていました。ヒラリー・クリントン大統領婦人が医療保険制度の改革に最もエネルギーを注いでいることは,ニュースを通して私たちも知っているとおりです。
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