特別寄稿 本号1月号の特集「保健婦がしばしば使う用語を考える」を読んで
用語の概念の理解と概念の共有化の必要性を認識して
杉山 郁子
1
1静岡県清水保健所
pp.218-221
発行日 1992年3月10日
Published Date 1992/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900447
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はじめに
1992年4月1日から老人訪問看護制度がスタートし,また老人保健事業第3次計画の中で在宅福祉サービスとの連携をはかり,在宅支援対策を拡充することなど,保健婦活動にはますます保健・医療・福祉との連携が必要不可欠となってきている。このような状況の中で,特集「保健婦がしばしば使う用語を考える」が企画され読者の1人として,用語の概念を考える機会を与えられ感謝している。
今なぜ,用語の再考かの問題意識に始まり,地域保健活動において核となる用語であろう「住民参加」「組織づくり」「地域ニーズ」を取り上げ,その用語を各自がどのような内容を踏まえて使っているか,その用語が使われている場や関係まで伝わってくる報告で興味深く読ませていただいた。今回のテーマは,私自身の前職場(保健婦学校)における体験とも重なり合い,ここではその体験を振り返り,用語の概念の大切さと,その用語を使う者同士が共通認識を持って仕事をすすめていく必要性について,読後感を含め述べてみたい。
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