がんばれ!新人
忙しさだけに流されないで/みること・感じることを大切に/訪問からの広がりを大切に/新任時代を経て思うこと/出発点となる1年め/保健婦1年目に思うこと
望月 みを
1
,
春山 早苗
2
,
中村 美恵子みを
3
,
桜井 百合子
4
,
高橋 佳美
5
,
佐藤 徳世
6
1沼津市役所健康管理課
2葛飾区葛飾保健所
3新潟県小千谷市健康センター
4高崎市役所
5群馬県藤岡保健所
6練馬区石神井保健所
pp.336-342
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900055
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1歳6か月児健診の会場を,所せましと走り回る元気な子どもたちの姿をみながら,ある思いがふと頭をよぎります……そうか,この子たちは……私が保健婦として働き始めたばかりの頃に,訪問先でお母さんのオッパイに一生懸命かじりついていた,あの小さかった赤ちゃんたちなのか……子どもたちの目ざましい発達を前にして,本当に情けないくらいに進歩のない自分を,反省する気持がモゾモゾと沸き上がってくるような感じがします。
今日もまた,目の前に山積みされた仕事をこなすだけで,精一杯の1日でした。仕事に追われているなどというと,格好良く聞こえますが,就職後わずか2年目にして,すでに惰性に流され,日々の業務がマンネリ化し始めていることに気づいて,ガッカリしてしまいます。学校で学んだ保健婦像は,いつしか忘却の彼方へ……では,少し大袈裟すぎるかもしれません。が,しかし,ともすると,理想と現実のギャップからのジレンマに,足踏みしたくなる衝動を“忙しさ”という足かせで,おさえつけてしまいがちな自分に,不安を感じることがあるのも事実です。
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