特集 多様化する在宅ケアシステムと看護職の役割
在宅ケアシステムの形成と発展
川村 佐和子
1
1(財)東京都神経科学総合研究所
pp.181-185
発行日 1990年3月10日
Published Date 1990/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900031
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I.用語を考えよう
今回は「在宅ケアシステム」という用語が用いられた。「在宅ケアシステム」と似た用語に「地域ケアシステム」,「在宅医療システム」や「訪問看護システム」「在宅看護システム」などがある。これらの用語はどのように違う内容をもっているのか。あるいは同じなのか。
最近では,家具,衣類や食物など生活全般のものに通信販売があり,事前に申込みをしておけば,野菜や肉なども人数と献立に合わせて半調理状態で配達される。掃除の出前もあり,勤務もコンピュータやFAXを使って,自宅で行う場合もある。これらは商品化されているもの,公的サービスであるものと経済的制度は違うものの,「在宅ケア」を担う在宅サービスであり,「在宅ケアシステム」を考える場合,話し手も聞き手もそれぞれのイメージを統一させて考える必要がある。
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