特集 医療と介護はどう変わるか 平成24年診療報酬・介護報酬同時改定
在宅医療と地域包括ケア―在宅医療はどう発展するか
黒岩 卓夫
1
1医療法人社団萌気会
キーワード:
地域包括ケアシステム
,
24時間対応
,
医療計画
,
在宅療養支援診療所
,
QOL(Quality of Life)
Keyword:
地域包括ケアシステム
,
24時間対応
,
医療計画
,
在宅療養支援診療所
,
QOL(Quality of Life)
pp.429-433
発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101972
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「在宅医療の将来性は?」をテーマとした場合,論ずることは多々あるが,在宅医療ほど地域の医療環境に左右されるものはない.したがって在宅医療だけを論ずることは不可能で,かつ無意味と言っても過言ではない.例えば地域の中心的病院,地方では多くが中小病院だが,この病院との連携,信頼関係のあり方で在宅医療は大きく様変わりしてくる.よい関係があれば在宅患者は増えるし,患者や家族も喜んでくれる.逆だと患者も増えないうえ,地域の住民からも信頼されない.
さらに介護サービスとの関係や,特に訪問看護の存在にも大きく影響される.したがって,その地域の医療介護資源とその連携システムの中でしか在宅医療は生息できないものと考えてもよい.ということは,地域の介護システムの成熟度を読めば,在宅医療の将来を論ずることができる.具体的には,厚生労働省(以下,厚労省)が数年先を見て提案している「地域包括ケアシステム」と「24時間ケア体制の促進」が在宅医療の方向も明示していると考えてよい.
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