特集 精神保健活動の評価
地域精神衛生の現状をどう評価するか
藤井 賢一郎
1
,
山村 礎
1
,
佐々木 雄司
1
1東京大学医学部保健学科精神衛生学教室
pp.529-535
発行日 1989年7月10日
Published Date 1989/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207768
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I.はじめに
「地域精神衛生community mental health(以降CMHと略)」,ことに保健所精神保健活動は,昭和40年精神衛生法のなかに明文化された当時と比べ活発化し,保健所業務の大きな柱の1つとして市民権を確立したかのようにみえる。
しかし,わが国のCMHには「病院—保健所・センターの二重構造」との指摘があり1),「第一線機関というような重い負担を保健所にかけるべきでない」と言及されたこともある2)。それに対して,現時点で,CMHをになうべきスタッフが,反論できるようななんらかの明確な方向性をもちえているであろうか。
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