調査・報告
乳幼児健診における熱性けいれんの助言についての1案—臨床像と母親の処置の状況から
北山 すみ
1
,
森嶋 珽子
1
,
深沢 和代
1
,
倉野 晴江
1
,
山本 明子
,
岡部 玲子
,
渡辺 弥生
,
倉橋 真由美
,
佃 祐子
,
中山 孝江
,
牧田 美和子
,
相曽 美都子
,
石槫 千草
,
村沢 奎子
,
鈴木 知代
,
鈴木 恭子
,
山田 浩子
,
小玉 きのゑ
,
藤生 君江
2
1静岡県浜名保健所
2静岡女子短期大学看護学科
pp.526-530
発行日 1988年6月10日
Published Date 1988/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207558
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はじめに
3歳児健診時,熱性けいれんの既往のある児にしばしば出会う。これは,3歳児健診票の問診欄にけいれんの項目が設けられているためと思われ,積極的に母親から訴えられたり,助言を求められることはない1)2)3)4)。いわば,熱性けいれんは,日常生活で常に母親の心を占めている育児上の心配事ではなく,問われれば表面化する潜在的なニードと考えられる。実際,藤田ら5)によれば,救命救急センターを訪れた熱性けいれん児の親の処置は,不適切が目だったと報告している。両者ともに知識や処置についての啓蒙の必要性を強調しているが,筆者らもなんらかの保健指導をしてゆくよう検討する必要があると考えられる。
今のところ,病院を訪れた熱性けいれん児を中心とする研究が主で疫学的研究7)8)9)が少なく,保健指導のあり方にまで言及している文献はわずか1例6)のみであった。
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