治療のポイント
熱性けいれん
加藤 英夫
1
1順大・小児科
pp.962-963
発行日 1968年8月10日
Published Date 1968/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202328
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まず“けいれん”を鑑別する
熱性けいれん(febrile convulsion,febrile spasm,Fieberkrampfe)と思われる急患の訪問をうけることは,小児科医にとっては日常茶飯事である.そのため,ともすると,これらを安易に取り扱いがちであるが,正しく診断し,正しく予後について説明することは,必ずしもたやすいことではない.
それはそのけいれんが,てんかん,代謝性疾患,テタニー,低血糖症,脳腫瘍,中毒,頭蓋内感染症あるいは出血,先天性脳障害ないし奇形,脳内血管異常,脳血管塞栓,脳変性疾患,外傷,急性腎疾患,ヒステリーなどでないことを確かめる必要があり,特にてんかん発作が発熱によって誘発されたものでないことを決定することが,しばしば困難であるからである.
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