事例研究会に学ぶ2. 大阪・中沢先生を囲む自主勉強会より
かかわりを深められない焦りのなかで
阪口 悦子
1
1大阪府和泉保健所
pp.320-325
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207522
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Oさんに出合うまで
昭和59年に中沢先生を大阪に招く事が出来,事例研究を通して,保健婦の援助内容が問われるチャンスを得た。私は日頃から,事例を持ちながら実践を点検していかなければ援助して行くための力が身につかないと思ったので飛びついた。しかし現実は,昭和58年5月に現在の職場に転勤となったばかりであり,前任者からの継続ケースもなく,所内の精神衛生相談員へ声をかけ,福祉事務所のケースワーカーにもケースを回してくれるよう依頼したが,ケースには巡り会えなかった。
そこで,病院からの入退院届を見せてもらい,本人のニードもなく,こちら側の一方的な都合で訪問し援助していくことには多分に抵抗を感じながら,入院治療中心の現実に,少しでも地域で援助して行く実態を作って行くにはこれもやむを得ないと考え,実践に踏み切った。
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