発言席
「老健法」のいわゆる「機能回復訓練」事業について
大田 仁史
1
1伊豆逓信病院第二理学診療科
pp.1031
発行日 1987年12月10日
Published Date 1987/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207432
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きくところによると「老健法」の中で最も取り組みが遅れている事業が「機能訓練」事業だという。どうもこの事業には保健婦を気乗りさせない理由がいくつかあるらしい。そもそもは法の表現があいまいなのが原因で,たしかに解釈によっては首を傾げたくなる点がないわけではない。
なかでも,保健の領域でいまだ定着していない理学療法や作業療法の説明がなされないで,突然PTやOTの代替に保健婦が使われるように読める点は問題である。これでは事業内容に保健婦としての仕事の主体性が保てないし,しっくりした気持になれないというのが本音であろう。私が保健婦ならやはりそう思う。
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