連載 機能訓練事業の危機・1
介護保険で揺らぐ機能訓練事業を憂う
大田 仁史
1
1茨城県立医療大学附属病院
pp.746-750
発行日 2001年10月15日
Published Date 2001/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902598
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介護保険とリハビリテーション医療の動き
診療報酬制度の枠組みではあるが回復期リハビリテーション(以下,リハ)病棟が認められて1年が過ぎた.思うほど勢いはなかったが確実に増加しつつある.認定基準の厳しさと点数を勘案するとこの程度かとも思う.ただこの制度が画期的なのは,リハ専門病棟が制度として認められたことによる付加的な効果である.すなわち,これを機にリハ医療の流れ,特に急性期から回復期にかけては確実に新しい展開を見せると予想される.
これと呼応する形で平成10年から地域リハ支援推進事業が始まった.資源の不足や制度上不確定の部分もあって進捗状況は十分とはいえない.しかし,これも回復期リハ病棟と並んで介護保険と両輪をなす重要な介護予防施策と考えるべきである.
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