連載 保健所から母子保健を逃がしてよいのか・5
今こそ,保健所の持つ公衆衛生の機能を生かして
浦崎 貞子
1
1東京都武蔵野保健所
pp.1000-1005
発行日 1986年12月10日
Published Date 1986/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207250
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いつも地域の母子を見つめて
今年の4月に転勤した私は,新しい職場に少し慣れた頃,次のような点に気づきました。それは,前任の保健所との比較ではありますが,1.電話などの育児相談の件数が少ないこと,2.母親学級の受講者が少ないこと,3.乳児健診(3・4か月児)で,首すわりの遅れている赤ちゃんが意外に多いこと,そういった母親には赤ちゃんの抱き方など育児に慣れていない人が目立つこと,4.3歳児健診では,健診を恐がって泣き出す児や,排泄の自立が遅れている児が多いこと,等でした。
そこで,以上のようなことが,何によって,なぜ,そうなっているのか等について,少しずつ明確にさせる必要性を感じました(表1)。
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