書評
—訳 武山満智子—看護場面におけるリーダーシップとマネージメント―LAURA MAE DOUGLASS EM OLIVIA DEVIS—NURSING MANAGEMENT AND LEADERSHIP IN ACTION
安住 矩子
1
1国立公衆衛生院
pp.726
発行日 1985年8月10日
Published Date 1985/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207046
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考えるヒントを与えられる
この本を手にした時,すぐ読んでみたい本だと思った。それは,保健婦活動のプロセスでは,まさにマネージメントの機能ではないかと思うことがかなり多いし,一方では,仕事の中でリーダーシップの要素を求められることが多い,と思っているからである。
訳者のことばにも,次のような説明がある。「看護という仕事は,他の職種の人々や患者をもふくめた多くの人々とのチームワークによって成り立つものである。大勢の人々がかかわり合いながら,ある目標の達成に向って,仕事をすすめていく以上,そこには,おのずと,指標的役割をとる人(リーダー)と,それに従う人という役割が生じてくる。しかし,この役割は,決して固定したものではなく,その時その場の状況の中で要求されている仕事の種類により,またそこに関与する人々の能力や資質などによって,おのずと決ってくるダイナミックなものである。」ということである。したがって,リーダシップ行動やリーダーシップの原理は,一部の選ばれた人のみが学習すべきことではなく,誰でも,どの看護職者でも,リーダーの役割がとれるように学習しなければならないと述べている。
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