活動報告
保健婦の価値観を一致させて—寝たきり老人の訪問を開始して
林 道子
1
1静岡県長泉町保健センター
pp.130-135
発行日 1985年2月10日
Published Date 1985/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206958
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はじめに
長泉町の"寝たきり老人訪問"はこれまで全く行われていなかったわけではない。民生委員から「一人暮らしの老人が,足袋がくっついて脱げないほどの凍傷で困っているからなんとかしてほしい。」とか「主治医が町外でたびたび往診してもらえないので,血圧を測って医師の方へ報告してほしい。」などと依頼されて,折にふれての訪問は以前から行われていた。
ただ組織的,継続的訪問を始められない状態でいた時,"老健法"が施行され,保健婦が3名から5名に増員された。長泉町は,人口3万2千人,老齢人口6.9%,寝たきり老人登録者35名である。保健センター開設以来4年目を迎え,他の業務が一応軌道にのったと思われたことも,私たちに"寝たきり者訪問"を開始する勇気を与えたように思う。
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