発言席
孤老を訪ねて想う
横田 哲
1
1"民の会"
pp.329
発行日 1984年5月10日
Published Date 1984/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206826
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一人暮らしの老人のほとんどは,頼る人は自分しかいない。体の調子がよくない,そんなとき,医者に行こうかどうしようか,と判断するのも自分だけ。
私がこれらの老人を無差別に多数訪ねていて,こんなところにこんな人がいられたのか,と驚くことがある。「死にたい。その方法を教えてくれ,」と,せがまれることもある。心の健康が大切なのだ。こんなとき私は,わかりやすくその方法を教えてあげる。例えば,食物にどんな栄養素が含まれているか,というような説明はどうでもよいのである。「何を,どれだけの分量だけ食べなさい」それだけでよいのである。
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