グラフ 健康づくりシリーズ・5 学童期②
9歳の壁と自立への道
田辺 正忠
1
,
菊地 頌子
2
1医療生協早稲田診療所
2東京都江東区城東保健所
pp.321-329
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206241
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子供も小学校の4〜5年生になったら もう勉強もみてやれないわねえ……こんな母親の言葉をよく耳にする.実はこの時期こそ 子供にとっても非常に重要な発達の節目なのである.この節日を 子供は子供なりに克服して 社会的な視野を拡大し自我を形成していく.もしこの時期に親が必要以上に手をさしのべたり 逆にまったく無関心だったとしたら 子供はどうなるだろうか.耐えうる苦労や挫折感については 親はあたたかく見守ってやるという いわば耐える愛情といったものも大切かもしれない.また どうにものっぴきならなくなった時 親はがっちり自分を受けとめてくれるという意識を子供がもてるような親子関係も重要ではなかろうか.いずれにせよ 子供の問題は親の問題でもあるようだ
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