調査報告
和泉保健所における3歳児発達調査—母親の育児感情との関連を含めて
小川 笑美子
1
,
藤田 千勢子
1
,
松川 ツギ子
1
,
木下 文恵
1
,
市井 ノリ子
1
,
坂口 佳江
1
,
高橋 シズエ
1
,
馬場 津代子
1
,
水野 有子
1
,
長沢 元子
1
,
松岡 美恵子
1
,
山上 清
1
,
尾島 克子
1
,
木下 清
1
1大阪府和泉保健所
pp.306-313
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206239
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要約
1)従来の3歳0月時の3歳児健診を,経験にもとずいて,3歳6月時に改めた。
2)同時に,生育歴,発達テスト,子供の問題調査の4部からなるアンケートを試作して,男子341名,女子334名,計675名に試用した。
3)その結果から,発達テストの妥当性,3歳6月時における男女差,子供の問題の出現状況,母親の育児感情と子供の閥題との関係を検討した。
発達テストでは,全体に通過率が高く,また,項目の配列がやや不適当であることが認められた。男女差では,社会性,運動機能の分化,言語のいずれにおいても,3歳6月時では,女子の方が発達していることが明らかで,従来の知見と一致していた。子供の問題率では,多少和泉市の特殊性が出たかもしれないが,他と比較していないので,何とも言えない。育児感情と子供の問題との関連では,心配しすぎる母親,子供がにがての母親,子供のいいなりになる母親に,子供の問題が多いようであった。
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