研究報告
3歳児のむし歯について
尾立 源二
1
,
長川 スエ子
1
1兵庫県山崎保健所
pp.67-69
発行日 1970年3月10日
Published Date 1970/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204633
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
当所管内は北緯35°東経134°3′に位し,面積716.14平方粁で,鳥取県の面積にも匹敵する広大な面積を有するが,交通機関は1社のバスがあるだけできわめて不便である。5町からなり,人口54,099人,世帯数12,645戸(43年1月現在)の農山村地域で,いわゆる僻地が多く住民のほとんどが農林業に従事しているが,農閑期を利用して出稼に出る者が多く,また若年者は郡外に職を求める傾向が強く過疎現象を呈している。保健衛生上は,人手不足による労働過重食生活の貧困などに起因する健康障害が多く,小児の体位も低い傾向にあるが,乳歯の完成間もない幼時期に,う歯罹患率が高く,それが小児期の健康に悪影響をおよぼしていると推測されるので,その実態を知り今後の保健指導に資するため,3歳児健診の資料について調査を行なった。なお健診は昭和41年,42年はいずれも9月から10月,43年7月から8月に実施したもので,百分率の差の検定では危険率を5%以下とした。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.