レポート マンパワー(保健婦)の検討
活動報告
地域保健医療における医師と保健婦の連けい—医師と保健婦の意識調査から
宮川 キクノ
1
1元新潟県新発田保健所
pp.520-527
発行日 1979年7月10日
Published Date 1979/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206143
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はじめに
地域保健医療の概念は,健康増進から疾病まで包括医療の方向へ幅広く展開されている。その中で,保健婦は包括保健医療チームの一員として機能し,医師と共同して,医師と住民を結び,自治体における保健行政の中で看護の専門性を発揮し,主体性のある活動によって保健医療チームの成果をあげる重要な役割をもっている。地域保健医療を円滑にすすめるためには,すべての関係者,関係機関及び住民との間に意志疎通がなければならない。
新発田保健所管内においては,まず医師と保健婦の接近を図るため、50年度は数回懇談会を開催し,一方,医師会主催の学術講演会を聴講する機会を医師会側から門戸を開いていただいたり,胃集検や子宮癌検診実施についてしばしば会合し,又保健婦業務研究会に医師会の地域医療委員に出席していただいたりして意見交換に努めたが,保健婦は日頃保健婦間で語り合っている医師に対する不満,希望,意見等については,面と向かっては堅く口を閉して意志疎通の進展がみられなかった。医師側も保健婦業務を正しく理解はしておらず,保健婦側は近寄り難い存在として医師を敬遠している向きがみられたので,お互いを理解し合い,意志疎通を図るために両者で意識調査を行った。
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