特集 成人保健と保健婦活動=3
調査研究
脳卒中発症に及ぼす労働の影響について
藤田 悦子
1
,
冨田 すみ
1
,
関 龍太郎
1
,
岩田 佳代
2
,
内藤 閑
2
1松江保健所
2島根県八雲村
pp.719-728
発行日 1977年12月10日
Published Date 1977/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205922
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日本の高度経済成長政策の影響を受けて,農山村は過疎現象が進行し,地域住民の経済,生活,教育,文化,医療などあらゆる側面に著しい影響があらわれている。
著者らは,昭和33年来,島根県の一農山村である八雲村において,脳卒中予防対策を実施してきた1,2)。その結果,昭和35〜39年に人口1,000対4.4であった中年期死亡率(40〜69歳)は,昭和40〜44年2.8,昭和45〜48年2.7に減少することができた。しかし,性別で検討してみると,女子は5.6→3.1→1.9と著減しているにもかかわらず,男子は3.0→2.4→3.6と減少しにくいことが明らかになった1)。男子が減少しにくい原因として,近年の生活環境の推移によると考え,労働,栄養,気象,生活などについての検討を行ってきた3〜7)。
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