声
保健婦5年目
山口 敦子
1
1熊本県八代保健所
pp.607
発行日 1975年9月10日
Published Date 1975/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205642
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"保健婦として5年目,私はいったいだれのために,なんのために働いてきたのか,また働き続けようとしているのか。住民のためとは表向き聞えがいいが,本当に住民のために働いているのだろうか,考えさせられる。今年はこんな悩みを少しでも解決するよう努力したいと思っている"と日本看護協会保健婦部会熊本県支部の機関紙"保健婦"に自己紹介してから数か月過ぎてしまったのに,今年もまた同じ悩みを持ったまま終ろうとしている。
矛盾の多い縦割行政の枠内で,はたしてこの悩みが解決できるのであろうか。そしてこの悩みを解決するためには何をしなければならないのだろうか。私は,保健婦としての本来の姿勢を失わないようにと思い,研究会活動,組合活動に力を入れてきた(これが正しいかどうかはわからないが……)。研究会活動は,会員の協力や熊大公衆衛生教室をはじめ,関係者の好意により軌道に乗っている。組合活動は,組合の必要性を根本にやっているが,熊本県という地域の特殊性のためか,私の活動に問題があるためか,それとも何かがあるためか,はっきりした理由はわからないが限界を感じている昨今である。
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