書評
—川村佐和子 木下安子 山手茂—難病患者とともに
相良 丰光
1
1全国スモンの会
pp.333
発行日 1975年6月10日
Published Date 1975/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205609
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難病をめぐる医療と福祉というテーマをよく耳にする。医学の進歩と医の倫理が論ぜられ,一方では何かといえば福祉がはなばなしく論ぜられている。しかし医学も福祉も難病患者に何を与え,何を成し得たであろう。
本書の序にかえての中で,……しかし"難病"は"疾患指定ではなく,患者指定であるべきであり","医学と医療の一貫した流れの終点に近く位置し","医学と福祉学の両面からのアプローチを欠いてはならず","しかもわが国では過去から現在にかけて,その面の蓄積は貧困を極める実態にある"ということへの痛烈な認識……と白木教授は強い口調で説得されている。
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