調査報告
事業場・紡績工場・病院における生理休暇の現状
及川 幸子
1
,
木村 明美
1
,
田中 幸枝
1
1名古屋保健衛生大学衛生学部衛生看護学科
pp.432-444
発行日 1974年6月10日
Published Date 1974/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205491
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I.研究の目的
この問題にとりかかろうとした動機は,"母性看護学"の講義において,月経異常の項で生理休暇1)が取り上げられたところから発した。労働基準法にうたってある2)にもかかわらず,最近女性過保護,生理休暇の乱用などを理由に,生理休暇有害論が叫ばれていることに非常な憤りを感じたからである。月経時の就業困難度は,各自千差万別である。生理休暇をレジャーに利用している例も実際にはあるようであるし,生理休暇そのものを必要としない人も多いであろう。しかし,大勢の中の幾人かにとっては重要な問題であると思う。
生理時の就業が"母性"3)に及ぼす悪影響も多くの人々によって研究4)され,周知のことと思う。多数のために必要少数者を葬ってよいという理由はない。
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