特集 継続看護を考える
インタビュー
継続看護は総合看護そのもの—ことばの原発者・小林富美栄教授に聞く
小林 富美栄
pp.314-320
発行日 1973年5月10日
Published Date 1973/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205280
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継続看護ということばは,実態はないが,ことばとしては浮遊して,ずっと語り継がれてきている。その意味では継続性はきわめて良好である。そのかわり進歩は全くない。看護の一貫性の必要が社会的要請にまでなろうとしているとき,"継続看護"とは何かを,ことばの原発者に問うことから,再びメスを入れはじめてみることにした。
まず,基本的に,継続看護ということばがどうもピンとこないのです。というのは,看護そのものは継続性があるもののはずですね。だから,継続看護というようなことばが発想されること自体おかしいし,ことばが存在するのがおかしいのではないかと思うのです。逆に,あたりまえのことをあえて言わなければならないのは,それだけ看護というものが不在なのだというアイロニックなつかまえ方もできるというような気もしているのです。そういう基本的な構えから,いろいろ質問いたしますが,継続看護ということばはいつごろ出てきたのでしょうか。
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