講座 遺伝相談の意義と実際(1)
遺伝相談の着眼点
田中 克己
1
1東京医科歯科大学
pp.278-281
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205269
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はじめに
近ごろの母親たちは,子どもを1人か2人か,たかだか3人ぐらいしか産まないで,この少数の子どもを,過保護といわれるほど入念に育てようとする傾向が強いように思われる。
むかしは5人でも7人でも産めるだけ産んで,そのなかには少しぐらいできの悪い子がでてもしかたがないとあきらめていたが,現代の母親にとっては,産んだ少数の子どもがみな人なみか人なみ以上でなければ満足しない。1人でもくずがあってはいけないのである。
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