第30回日本公衆衛生学会総会シンポジウム
住民主体の公衆衛生活動
西尾 雅七
1
,
小柴 涙子
2,3
,
伊東 弘祐
4,5
,
佐藤 俊一
6
,
小沢 辰男
7
,
朝倉 新太郎
8
,
佐々木 晃子
9
,
山本 繁
10
,
西森 達雄
11
,
川村 佐和子
12
,
須川 豊
13
1京都大学医学部
2横浜市中保健所
3横浜市鶴見保健所
4京都三鷹保健所
5東京都練馬保健所
6東京都建設局
7武蔵大学経済学部
8大阪大学医学部
9京都市上京保健所
10京都府衛生部
11東京都民・板橋区小茂根
12東京都立府中病院
13神奈川県立こども医療センター
pp.10-38
発行日 1972年1月10日
Published Date 1972/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205015
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まえがき
高度経済成長政策の進展によってもたらされた激しい社会の変ぼうと環境破壊は,国民の保健問題に質的な変化をもたらしてきている。かかる状況に従前からのわくにはまった保健所活動を中心とした公衆衛生活動では適切な対応ができなくなってきていることは,"住民不在の公衆衛生活動"といった表現のなかに示されていると考えられる。したがって公衆衛生活動の新たな発展のために,新しい状況に対応して,国民の健康と暮らしをよりいっそう向上させるために,公衆衛生従事者はどのような基本的態度で活動すべきかが今日の問題となってきた。このことについて曽田会長は,講演のなかで,公衆衛生活動を住民を主体として行なうことが公衆衛生活動従事者の基本的態度であるべきだと指摘した。
このシンポジウムは,住民主体の公衆衛生活動が発展していくために,その展開をはばんでいる壁と,その壁を打破するためにいかなることが必要かを明らかにしようとしたものである。
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