特集 学校保健と養護教諭の実態
わたしの一日
働く青少年のそばで
米倉 美津子
1
1都立七生養護学校・元都立王子工業高校
pp.59-60
発行日 1971年11月10日
Published Date 1971/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204987
- 有料閲覧
- 文献概要
定時制高校に勤務してはじめに気づくことは,欠席・遅刻・早退が非常に多いということである。生徒の生活実態が明確になるに従って,仕事をもちながら勉学する彼らの,やむをえぬ実状だと理解できる。時間いっぱいの仕事,ときには下校してから夜業,またははじめから通学を認めない雇用主に知られぬよう登校するなど,勤労学生に企業は甘くない。こうしたきびしい生活環境・生活実態を教師がよく理解していないと,生徒の教師に対する信頼感にも関係してくる。養護教諭は評価しない教師として,生徒からみれば近づきやすく,身辺の問題,悩みなどをよく話してくるので,問題把握も非常にしやすい立場にある。
一日の始まりは職場での外傷,忙しくて治療に行く時間がなかったとか,朝から頭痛がしてつらかったが,と投薬を求めにくる者,保健室は治療の場ではない原則も通用しない。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.