特集 青少年暴力・1
実例にみる青少年暴力
小林 正子
1
1国立公衆衛生院母子保健学部
pp.797-800
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902611
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警察庁生活安全局少年課が半期ごとに提出する「少年非行等の概要」1)によると,平成12年度および13年度上半期は,暴行,傷害,および恐喝などの粗暴犯の検挙人員が大きく増加し,非行の凶悪化,粗暴化の状況がうかがえるほか,社会を震憾させる特異・重大事件が相次いで発生し,覚せい剤乱用少年の検挙人員も増加に転じ,いじめに起因する事件の検挙・補導人員も増加するなど,予断を許さない状況にあるという.そして,そこに挙げられた少年犯罪の事例には,なぜ,どうして,と,とまどわざるを得ないような,いわゆる「キレた」という言葉でしか表現しようのない犯罪が多いことに改めて気付かされる.同レポートの犯罪事例および警視庁少年相談室の事例報告を基に,青少年の暴力行為について考えてみたい.
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