研究・調査・報告
公衆衛生活動の参加を妨げる諸要因の追究—とくに血液検査およびインフルエンザ予防接種について
首藤 友彦
1
1名古屋市南保健所
pp.73-79
発行日 1971年11月10日
Published Date 1971/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204993
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はじめに
保健所が行なう公衆衛生活動(胃集検,結核検診,三歳児健診,母親教室,予防接種など)の未受検者については,一般に未受検の理由の追究が少なく,無関心,健診拒否などとみなしやすいが,実際には多くの理由があるものと推定される。これらの諸要因を追究し,その結果に基づいて受診率の向上を図ることが,公衆衛生活動を推進するために重要であると考えられる。
群馬大学の辻達彦教授1)は,住民の個人のhealth careという行動以外に,本邦でもっとも欠けている公衆衛生道徳の向上を図るには,environmental health care(環境衛生行動)という地域住民の行動を育成すべきであろうと主張されている。
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