特集 学校保健と養護教諭の実態
養護教諭・保健教師養成の現状
堀内 久美子
1
1愛知教育大学養護教諭養成所
pp.18-24
発行日 1971年11月10日
Published Date 1971/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204979
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1.はじめに
学校において保健の専門知識を有する専任教員としては,まず養護教諭(以下養教という),ついで保健体育科(以下保体という)教諭があげられる。後者は中学・高校において保健学習の主たる担当者であり,前者は学校保健活動(実践)の中心的なにない手であって,学校医・歯科医・薬剤師などとともに保健専門職としても活動している。養教は児童生徒を対象に直接保健管理・指導を行なう一方,学校全体に保健の啓蒙をし,担任教師に対しても保健学習・保健指導の資料を提供しているが,養教が直面する問題点の多くは,なんらかの形で養成制度と関連しているといってよい。養成制度が複雑多岐にわたり,便宜的・変則的なものが多いことは周知の事実であり,制度改善のために関係者の一致協力した運動を進展させる必要があるだろう。本稿では養教養成を主として養成機関のカリキュラムの面から検討し,合わせて保体教師養成の現状にもふれたい。
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