特集 保健所再編成の動き
第Ⅱ部 資料編
医療総合対策
日本医師会
pp.25-34
発行日 1971年3月10日
Published Date 1971/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204865
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序文
医学教育,医療制度を日本の文化と社会経済の中で統一的に把握して体系化することは,今日の大きな課題である。多数の大学教授と医政者と厚生省の担当官とが,共同作業を行なって検討した結果を日本医師会の責任において編集したものである。これらの根底には,21世紀に及ぶ医学教育の新しい理念と,その社会的適用と地域定着の問題が論ぜられている。ただ,大学における教育の問題が地域社会との関連において,また,全日本的な立場において,さらに上部機構を必要とするかどうかは今後の検討にまつものが多い。さらに,医療制度の問題については,疾病構造の変化によって新しい中間的な施設を必要とする場合もあって,それらについては地域医療の体系化の中でくわしく検討する必要が残されている。たとえば,社会復帰施設としては,その疾病の特色に応じて新しい中間施設の考慮も必要である。これらの点については広域的な立場での検討が,狭い地域の中だけでなく行なわれなければならない。これらの問題提起はきわめて必要なことであり,この検討の結果が総合対策として打ち出された次第である。この検討に参加された各位に感謝する。
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